施工案内
耐震診断・耐震補強
耐震診断とは、既存の建築物の構造的強度を調べ、想定される地震に対する安全性(耐震性)、倒壊の恐れの有無を確認します。
1981年(昭和56年)に新耐震基準が施行され、建物に必要な耐力壁の量・耐力壁の倍率が見直されたことにより、耐震性は大幅に向上しました。この新耐震基準で建てられた建物は「阪神大震災」においても被害は少なかったと言われています。しかし、平成12年の建築基準法改訂以前に建築された建物も、耐震補強が必要な可能性があります。
かねてよりその発生に警鐘が鳴らされている東海・東南海・南海連動型地震や、首都直下型地震、あるいは新たに見つかった三浦半島断層群など、地震大国ともいえる日本において、大地震への備えはもはや不可欠な取り組みといえます。
鉄筋の調査
調査内容:既存建物のコンクリート内にある鉄筋の本数や口径、配置、深さなどの調査をします。
コンクリート建造物の鉄筋探査ではまず鉄筋探査機で壁内部構造を調べ、 誤って鉄筋を切断することを防ぎます。配筋調査では専用のレーダーを使い、建物を傷つけることなく鉄筋の並びを調べます。これにより、構造物を破壊せず鉄筋の数や配筋のスパン(鉄筋と鉄筋との距離)などを把握する事が出来ます。
■用途
- コンクリートアンカー・コア抜き工事・空調設備
- 電気設備工事・ビル・マンションなどコンクリート建造物改修及び補修
- コンクリート構造物の鉄筋調査及び耐震診断 ・設計事務所分野 ・ガス工事分野
鉄筋探査使用機械の選定方法
■電磁誘導法
電磁誘導法は、試験コイルに交流電流を流すことによってできる磁界内に、試験対象物を配置する事によって試験を行います。鉄筋は、軟鋼材であるので電磁誘導試験が可能です。この試験方法をコンクリート構造物で使用すると鉄筋位置やかぶり測定ができます。また、機器の種類により鉄筋径の推定が可能でです。
〇電磁誘導の特徴
鉄筋位置とかぶりの測定が同時にでき、コンクリート表面の影響を受けない。
■電磁波レーダー法
電磁波をアンテナからコンクリート表面に向けて放射すると、その電磁波がコンクリートと電気的性質の異なる物質、(鉄筋、空洞等との境界面)で反射され、再びコンクリート表面に出て受信アンテナに受信されます。この送信から受信に到るまでの時間から、反射物体までの距離を知ることが可能。平面的な位置は、距離計を内臓した装置を移動させることにより、位置情報を得ることができます。
ストラクチャスキャン SIR-EZ(GSSI社):鉄筋探査機:コンクリート構造物診断機
当社は、NETIS登録されているストラクチャスキャンの鉄筋探査機を使用しています。
コンクリート内部深査の常識をくつがえす、「高性能 × コンパクト」レーダシステム
SIR-EZは、鉄筋コンクリート構造物内の鉄筋・配管・空洞等の位置と深さを正確に探査可能な一体型レーダ方式の内部探査機器です。小型・軽量になってもGSSI社最大の特長である多重反射波抑制(偽像)や水平分解能(ピッチ)は、妥協のない高性能を達成しています。操作・判定もとても簡単で、どなたでもプロの探査結果が得られます。また先進の防塵・防滴構造(IP64規格)のキャビネットを新採用し、粉塵や雨天等の環境の悪い現場での使用に耐え得る安心構造です。
特徴
コンパクト一体型の送受信ユニットの新規開発
コンパクトでノイズの影響の少ないワンボックス型のキャビネット送受信ユニットを新規開発。優れたシールド効果で送受信回路からのインターフェアレンス(妨害波)をシャットアウト。
高性能アンテナフィルタ回路の新規設計
アンテナ特性に起因する独自ノウハウ「抵抗体の設計」を保有し、世界で初めて地中レーダを実用化したGSSI社。地中レーダ世界シェアNo.1の実績をもとに、多重反射波(偽像)の少ない高性能アンテナフィルタ回路を設計。
密集配筋や配管も探査可能
高周波 1600MHzパルスを採用し、探査距離1cm当たり4scan(測定)の高密度探査が可能。
例:配筋深度10cmの場合、水平分解能(ピッチ)2.5cm程度でも判定可能。
先進の防塵・防滴キャビネットを採用(IP64規格)
過酷な使用に耐え得るキャビネットを新たに開発。粉塵や雨天などの環境の悪い現場でも安心して使用可能。